++タオ島ログ++

引き際の魔術師

4月18日 お天気:晴れ☀  水温:30℃  透明度:25〜38m


【ポイント】  チュンポンピナクル → ツインズ


            【見られたお魚】

シェベロンバラクーダ:キンセンフエダイ:マブタシマアジ:ホソヒラアジ:ギンガメアジ:バラクーダの子供:オオクチイケカツオ:アカマダラハタ:ツムブリ:ヨコシマサワラ:コバンアジ:ハナビラクマノミ:トウアカクマノミ:ワカヨウジ:ホルトハウシ:コクテンハギ:コモンヤドカリ:オニカサゴ:メイタイシガキフグ etc・・・


先日、昨年のM-1グランプリを改めて見直した。昨今のお笑いブームの頂点に君臨する番組だけあって、やはりトップ芸人たちのくり出すネタはどれも秀逸、特に優勝したパンクブーブーは断トツの素晴らしさであった。しかし、その陰で、視聴率30%を越える高視聴率番組と言う場において、見事なまでの醜態をさらした元芸人が居た。そのまんま東こと東国原宮崎県知事である。2002年から7年連続審査員に選出されていた大竹まことに代わり、紅白審査員に横綱が選出される的な枠での出演であったが、審査員紹介時から元芸人とは思えない空気の読めない発言を連発、最後の最後まで場が凍りつくようなコメントを繰り返した。


今や政治の世界の人間となってしまった彼にM-1の審査員という大役はいささか荷が重すぎた感はあったが、そこは腐ってもそのまんま東である。ビートたけしの弟子として芸能界に君臨し、我々の世代の徒弟制度を引っ張った人物にしては、恐ろしいほどの喋り脳の退化に驚かれた人も多かったであろう。しかし、多くの芸人が彼を見た事によって、迫りくる才能の枯渇に恐怖を感じ、気を引き締めたと言う意味では、彼のキャスティングは正解だったのかもしれない。まさにお笑い界の光と陰。ダイビング業界に身を置く筆者もしかり、決して人ごとではない。


本日のポイントはチュンポン&ツインズという両A面シングル(R35指定)のようなコラボレーション。2,3日前から透明度は絶好調、チュンポン北深部の水底のみならず、一枚岩が全て見渡せる展開に一同大興奮。しかしながら、魚のまとまりは今一つで、オニアジは1000匹単位で登場したものの、キンセンフエダイ、ホソヒラアジは東国原知事よろしく空気を読まず各地に分散。シェベロンバラクーダもスピードに乗ったジャイアンツ松本のごとく縦横無尽に動き回り、視覚には入るものの追い切れないと言った好調時の短所が出たダイビングとなってしまった。


2本はこれまた透明度絶好調のツインズ。生物探索をメインに置くのでは無く、のんびりダイブを選択。40m(推定)の透明度の中、コクテンハギ、ワカヨウジに遭遇。その後、浅場から岩場までをじっくり回り、抜ける様なブルーウォーターを終始堪能、魚の観察に偏りがちなタオ島ダイブに一石を投じる一本となった。


才能の世界で生きる人間は、その才能が枯渇していく恐怖といつも戦っている。スポーツ選手は体力の衰えと共に、お笑い芸人は脳の退化と共に才能は枯渇して行く。もしかしたら、東国原知事はいち早くその事に気づき、政治の世界に足を踏み入れたのかもしれない。


『僕は一生のスケジュールを立てています。』


元ジャイアンツの桑田真澄はあるインタビューでこう言った。彼は才能の枯渇と上手く付き合いながら、新しい才能を次々と発掘している。体力勝負のダイビング業界、筆者は桑田の様な引き際の魔術師として、一生分のスケジュールを立てる事が出来るのか??


その答えは目前に迫っている。
2010年04月18日(日)   No.748 (ダイビング(写真あり))

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