++タオ島ログ++

カタン戦略論

3月30日 お天気:☀晴れ  水温:30℃  透明度1m〜10m

【ポイント】 AM: シャークアイランド ⇒ スリーロック

【みられたお魚】

タ○○の弟○のフィン:シェベロンバラクーダ4000匹:キビナゴ:イエローバンドフィージュラー:ユメウメイロ:クロホシフエダイ:ハナビラクマノミ:ツバメウオ:ワヌケヤッコ:ツキチョウチョウウオ群れ:ハシナガチョウチョウウオ:アオマダラエイ:ブチウミウシ:ダツ:マテアジ群れ etc・・・


    ☆★☆★☆★☆★☆★50本記念★☆★☆★☆★☆★☆★ 

          『アライマサユキさん』


本日のログは誰しもが一度は遊んだ事のあるボードゲームの話である。コンピューターゲーム大国の日本では、ボードゲーム市場は非常に狭く、デジタルゲームの発展にも妨げられ、未だ途上状態にある。一方、同じ敗戦国であるドイツでは大人向けのボードゲームが大変な人気であり、日本ではドラクエを購入する際に行列が出来るが、この現象がボードゲームにおいて起きたりする。トランプなどを含めた顔と顔を突き合わせるこの手のアナログゲームは、ゲームを進める上でのコミュニケーション能力が絶対であり、人間関係力が重要な鍵を握る。負けた人への配慮など、ただ単純に勝った負けたで終わらない所が一番の魅力なのである。


様々なゲームが次から次へと発表されるドイツゲーム業界で、今を持ってその世界の王者に君臨するのが『カタンの開拓者たち』という95年に作られたスーパーゲームである。このカタンの大ヒットによって、コンピューター業界に押されていたアナログゲームが息を吹き返し、そのブームが全世界に広がったと言われている。開拓ゲームの一つに数えられるカタンであるが、凄さはそのゲームバランスにあり、相手プレイヤー先を読んで自分の中のイメージを膨らませ、先手を打たないと絶対に勝つ事が出来ない。


ダイビングにおいてもこの作業は重要で、ポイントの見所、魚、地形など、コース取りと時間配分、さらにはエンターテイメント性を上手く織り交ぜ、45分をバランス良く構成しなければならない。その膨らませたイメージをブリーフィングで喋る事によって水中イメージを共有し、それを楽しさに繋げていく。カタンにおける勝利は10ポイントを先取する事である。一方、ダイビングにおいては、勝利という概念が非常に曖昧な為、無限に存在する戦略を駆使し、お客さん、さらには魚達と戦っていかなければならない。


本日の一本目はシャークアイランド。久しぶりのポイントだけに、初潜のダイバーも多く、ポテンシャルを存分に引き出すダイビングを選択する。透明度はあまり期待できない中、潜行と同時にシェベロンバラクーダ3000匹の群れに遭遇。透明度10mの視界いっぱいに広がる群れは流石に素晴らしく、群れを拡散させないよう中に入り込みバラクーダの家族愛を享受。その後、コング氏のお墓参り(享年34歳)、浅場の巨石群の探索などシャークアイランドらしさを前面に押し出したダイビングとなった。


2本目は恐ろしい透明度のスリーロック。手を伸ばすと中指の先がかすむという水中世界、フィンキックが幾度も回し蹴りに変わりながらもチームは結集、狭い岩場を次から次へと中性浮力で潜り抜ける。視界が悪い中の中性浮力の取り方、回し蹴りにならない膝から下メインのフィンキック等、技術面に重点を置く事によって付加価値を見出し、何とかガイドの面目を保ったダイビングであった。


近頃、第一期水中暗黒時代が訪れているタオ島。全てのポイントでプランクトンが大発生、ありとあらゆるダイバーを悩ませている。しかしながら、そうなると俄然高まるじんべえへの期待、そしてそれを一身に受け止めるガイド陣。こういう時こそガイドの力が重要であり、カタンではないが、期待以上の戦略を駆使し、勝利をもぎ取って行きたいものである。


既にソンクランまで残り10数日。果たしてタオ島に夜明けは来るのだろうか?
2010年03月30日(火)   No.729 (ダイビング(写真あり))

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