3月24日 お天気:☀晴れ☀ 水温28度 透明度:サウス15mスリー3m
【ポイント】 AM:サウスウエストピナクル ⇒ スリーロック 【見られたお魚】
キンセンフエダイ:クロホシフエダイ:イエローテールバラクーダ:ホソヒラアジ:ヤイトハタ:シェベロンバラクーダ:タカサゴ:ユメウメイロ:ハナビラクマノミ:トウアカクマノミ:ニュウドウダテハゼ:タルミノウミウシ:トラフシャコ:etc....
【本日の認定ダイバー】
おめでとぉ〜〜〜ございまぁ〜す!!
☆★☆★☆★☆★☆★RESコース★☆★☆★☆★☆★☆★
『フクダタケシさん』
ついにプロ野球セリーグ開幕が近付いてきた。毎度毎度この時期になるとこのネタが出てくるのでうんざりしている方も多いとは思うが、タイに住んでいると日本の事を忘れるスピードが非常に速くなる。当然、野球なんぞは最たるもので、自ら情報を仕入れなければ、今年の新監督や、ドラフト1位という新戦力にはほぼ間違いなくついていけない。そうなると、分からないから見なくなるという精神的悪循環が産まれ、『そういえば昔は野球見てたな〜。えっ?原ってまだ監督やってんの?』悲しい現象ではあるが、海外に住みだした事によって、こうなってしまった人は1人や2人ではない。
ダイビングにおいても同じ現象が結構頻繁に発生する。暫く潜らないと段々スキル的に不安になり、楽しかったという思い出を襲いかかる不安が駆逐してしまう。かつて通っていたダイブショップのスタッフも徐々に様変わりし、結果あっという間に10年と言う歳月が過ぎていく。プロ野球にしてもダイビングにしても重要なのは、渦中に居る時は最高の楽しみであったものが、一旦気持ちが離れてしまうと、それ程生きていく上での必要性を感じなくなってしまう。【継続は力なり】浄土真宗住岡夜晃氏の言葉であるが、人生に潤いを与える趣味を持つには、常に自分を渦中においておく為、継続させる努力をしなくてはならないのである。
本日の一本目、バラクーダの数では恐らく世界一(未調査)でお馴染みサウスウエストピナクル。大潮が近いせいもあって、強い流れが予想され、当然想定済みのブリーフィングを展開。昨日はアボ姉が紅一点であったが【ユイちゃん】という中々素敵な若手が新規参入したことによって、アボ姉の価値が若干ながら減少。しかしながら、2人の40代をバディに従えた事によって、辛うじて機嫌を保ち、いつも通り意気揚々と潜行したのであった。
西ブイ付近からの潜行もロープまでは約10m。大潮を計算に入れていたのにも関わらず、流れに次ぐ流れ、魚の集まる西ブイやや北寄りにたどり着くまでに10分を要する。辿り着いてみるとやはり流石の魚影を観測、一万匹はくだらないと思われるホソヒラアジとキンセンフエダイの巨群、さらにはその群れを従えるようにヤイトハタもいつもの場所から登場。イエローテールバラクーダは上から眺めるように流れに体を向け、我々6人の真横を並走する。そしてそして、流れに必死に耐えながらの35分、他のチームはほとんど居なくなり、そろそろ残圧の危険が頭をよぎった瞬間、ついに主役の時間とばかりに、西ブイのやや北付近東から流れるように3000匹以上のシェベロンバラクーダが颯爽と大登場。水戸黄門の印籠シーンのような溜めに溜めた時間配分に疲れも吹っ飛ぶ見事なバラクーダダイビングであった。
一方2本目のスリーロック、恐ろしいまでの透明度の悪さに驚きを隠せない6人。そんな中、なんとかトウアカクマノミとタルミノウミウシを発見するも前も後ろも分からず上も下も分からないというこの透明度、午後のダイビングの継続すら危ういダイビングとなってしまった。
プロの世界での継続は果てしなく難しい。鳴り物入りでジャイアンツに入団した大阪桐蔭の辻内も既に5年目、未だ泣かず飛ばずの状態が続いている。プロと言うダイビング業界もまた同じく、体力面、収入面、その他色々な要素が継続の難しさを物語っている。しかし、やはりその難関を潜り抜け継続してきた人間にはそれなりの力が備わっており、続ける事によって得られる力は何倍にも膨れ上がるのである。
相変わらず、一回気に入ったらずっと同じ食事を食べ続けられる筆者。タオ島に戻ってから、お昼はずっとカオマンガイを食べ続けているが、食事における継続は決して力とならず、時として栄養バランスの悪さから、体調不良を引き起こす。【継続は力なり】素晴らしい言葉であるが、全ての事柄に当てはまる訳ではないと言う事を身をもって証明した35歳独身ガイド、タオ島昼下がりの妄想は続く。
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